アナログ人間の独り言~阪神タイガース・映画・サブカルチャー・旅行等々
個人的には「マーチン・ランドー」表記の方が馴染みがあります。

エリザベス・テイラー主演の超大作「クレオパトラ」にローマ帝国軍副官役で出演。その後、大ヒットテレビシリーズ「スパイ大作戦」の第1~第3シーズンにローラン役でレギュラー出演、日本でも知名度を上げます(この時の吹替えは納谷悟朗氏)。
同時期、「宇宙大作戦」のスポック中佐役のオファーを断ったらしいのですが、70年代に入り今度はイギリス制作によるSFドラマ「スペース1999」の主役に抜擢され、「スパイ大作戦」同様に妻のバーバラ・ベインとのレギュラー共演を果たします。
私自身は「スパイ大作戦」のイメージが殆ど再放送のみで、この「スペース1999」が現役本放送で視聴出来た唯一のテレビシリーズとなります。
当時としては莫大な製作費を投じられた「スペース1999」ですが、結果としてはその美術・特撮のみに話題が集中してしまい、ランドー氏にとっては決して満足な作品だったとは思えません。

1999年9月13日、月に捨てた地球の不要核物質が突然爆発した。
月は地球の周回軌道を離れ、人類の宇宙基地・ムーンベースアルファを乗せたまま、果てしない宇宙を彷徨い始めた…。
「サンダーバード」で有名なジェリー&シルビア・アンダーソン夫妻の手による、この壮大なSFシリーズは、「謎の円盤UFO」に続く人間の俳優を使った野心的なライブアクションであり、元々アメリカ市場を意識して企画された「UFO」の続編がキャンセル・変形した経緯もあって、主役もアメリカのテレビで高い知名度を誇るランドー氏が起用されたのでした。
特撮は前作までのデレク・メディングスがフリーとなった為、「サンダーバード」では特撮第二班監督を務め、その後「2001年宇宙の旅」でダグラス・トランブルを補佐したブライアン・ジョンソンが復帰。その素晴らしい視覚効果では、後の「スター・ウォーズ」にも繋がる革新的な宇宙映像を見せてくれました。

スペース1999」の第一シーズン終了後、アメリカ受けしないその観念的な世界観の反省もあって、作品は第二シーズンで大きく変貌します。
夫婦の離婚によりシルビアがスタッフから抜け、新たなプロデューサーとして「宇宙大作戦」のフレッド・フライバーガーが参加。音楽も長年アンダーソン作品を支え続けて来たバリー・グレイが離れます。
キャストもマーティン、バーバラ以外のメインキャストが大きく変わり、同じシリーズでありながら全く違う作品の様なテイストとなります。
このテレビシリーズは、欧米の本格的SFドラマ不毛の時代にあって、実に貴重な作品であり注目も浴びたのですが、製作は2シーズンで終了。世界配給を果たすものの作品の評価は定まらず、ITCのルー・グレイド卿の失脚もあってアンダーソン=ITCの最後の作品となってしまいました。

マーティン・ランドー氏の以後のキャリアももう一つ振るわず、テレビ・映画等出演しているのですが、話題作からは随分と遠ざかります。
後進の育成にも励んだとの事ですが、おしどり夫婦とも言われた妻バーバラ・ベインともこの時期離婚しており、スター街道を間違いなく歩んでいた頃に比べると、随分苦労が多かった様に見受けられます。
そのランドー氏が銀幕で再び注目されたのは、まさにこの苦難の真っただ中に出演したジョージ・ルーカス製作、フランシス・フォード・コッポラ監督作品「タッカー」での演技でした。
この作品でランドー氏はゴールデングローブ賞を受賞。
さらに数年後のティム・バートン監督作「エド・ウッド」では、実在の落ちぶれた老俳優を好演。遂にアカデミー助演男優賞を受賞します(余程嬉しかったのか、この時の受賞スピーチがやたら長かったのが印象的でした)。

精悍な風貌ながらもどことなく裏を感じさせる眼光の鋭さもあり、元々ヒーロー的な主役よりも怪優が似合うキャラクターで、バートン監督はまさにその特徴を最大限引き出したと言えるでしょう。
テレビでの代表作ともいえる「スパイ大作戦」「スペース1999」も、どことなくその様な印象を扱ったエピソードが記憶に残る俳優さんでした。
ご冥福を祈ります。

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【2017/07/18 23:01】 | ドラマ
【タグ】 マーティン・ランドー  バーバラ・ベイン  スパイ大作戦  スペース1999  
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