アナログ人間の独り言~阪神タイガース・映画・サブカルチャー・旅行等々
声優のたてかべ和也氏が、18日死去されたそうです。

ゴリライモ、ドテチン、そしてワルサーをはじめとするタイムボカンシリーズの三悪の1人…。
世間的には79年から放送されたテレビ朝日版の「ドラえもん」ジャイアンの声が最も有名でしょう。
思えば10年前まで放送されていたこの「ドラえもん」は、「サザエさん」と共に昭和の名残を残す声優陣が集結した最後のテレビアニメだった様な気がします。
たてかべ氏も40年前の「ゴリライモ」と殆ど同一のキャラを演じ続けていた訳ですから…。

ドラえもん」は私が小学生の時、当時の小学館・学習雑誌で連載が開始され、藤子不二雄の新しい代表作として世間に認知されて行く事になります。
しかし連載開始当時の藤子作品はダントツで「オバケのQ太郎」がトップ人気であり、日本テレビ系で「新オバケのQ太郎」が放送された時期でもありました。

私自身、連載開始当時から「ドラえもん」は最も好きな藤子作品でありました。
それはギャグマンガとしての面白さは勿論、他の藤子作品とは一線を画する洗練されたSFセンスを子供心に感じる事が出来たからです。
ひみつ道具等の小道具類には殆ど興味は無く、作品世界のバックボーンやパラドックス、そのSF的設定や展開に「怖さ」を感じるエピソードが幾つもあり、特に初期の作品には他の藤子・F・不二雄SFと共通する皮肉さ、文明批判を垣間見る事が出来ました。

たてかべ氏がジャイアンを演じたテレビ朝日版1期のシリーズは、どちらかと言うと局の意向もあってか「サザエさん」の様なホームドラマ的な要素を重視した作品だった様に思います。
東京ムービーの製作スタジオ機能を担っていたAプロダクションがシンエイ動画として独立、その際東京ムービーからアニメ化権を譲渡して貰ってのテレビアニメ化。
しかしながら当初は東京地区のみでの平日10分の帯番組としての放送で、関西では数年後の現放送時間帯でのオンエアを待たなければいけませんでした(何度か全国ネットの特番はありましたが)。
私としては最初のテレビシリーズである日本テレビ版のイメージがあまりに強く、関西で本格放送が始まった頃はもう大学生にもなろうかという時期でしたので、正直真剣にこのシリーズを見る事はありませんでした。

しかし当時の朝日放送の金曜のラインナップは凄かった。
夕方5時からはサンライズ系のロボットアニメ「Zガンダム~」、5時半からは東映戦隊シリーズ、6時以降のニュース番組を挟み7時からは「ドラえもん」、7時半からは東映メタルヒーローシリーズ、8時からは「新日本プロレス」、9時からは「ハングマン」シリーズ、そして10時から必殺シリーズ。
全くテレビの前から離れられる隙が無く、食事や風呂に入る時間も無いほど。
テレビ朝日系列で「ニュースステーション」が平日10時から放送が始まった時、金曜だけは11時開始にした処置を見ても判る様に、このラインナップは手の入れ様が無い鉄壁の布陣でした。

このテレビシリーズで「ドラえもん」は藤子不二雄の代表作としてだけではなく、国民的作品として成長していく事となります。
放送局が目指した「サザエさん」越えは、ある意味達成されたと言って良いでしょう。
のび太役の小原乃梨子とはタイムボカンシリーズでも三悪の一角を組み、小原氏は「ドラえもん」とは立場が逆転するこの三悪役で多少はストレス発散出来ると冗談交じりに話していた事があります。
10年前、キャストの高齢化を理由にレギュラー声優が一新されてからも、私にとってメインキャラクターの声は旧シリーズでも新シリーズでもなく、このテレビ朝日第一期のCVでした。
あまりオンエア作を見た記憶が無いのにイメージが固まってしまっているのは、このキャスティングがあまりにも絶妙だからでしょう。
ガキ大将=たてかべ和也
昭和の定番方程式でした。
ご冥福をお祈りします。

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【2015/06/19 23:35】 | アニメ
【タグ】 たてかべ和也  ドラえもん  オバケのQ太郎  藤子不二雄  
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