アナログ人間の独り言~阪神タイガース・映画・サブカルチャー・旅行等々
今月5日、納谷悟郎氏が逝去されていた事が本日報道されました。

言ってみれば洋画吹替え草創期からの売れっ子声優で、私の生まれる以前から俳優としても活躍されていました。
チャールトン・ヘストンの吹替えは最早納谷氏以外には考えられないくらいのはまり役で、「地上最大のショウ」「ベン・ハー」「猿の惑星」「ソイレント・グリーン」「オメガマン」といった主役を張った大作から晩年の出演作に至るまで、声の歳の重ね具合が上手くヘストンの老いにシンクロし、「トゥルー・ライズ」の片目の指揮官役などはチョイ役とは思えない存在感を体現していました。
残念なのは「十戒」。
「ベン・ハー」と並ぶ聖者映画の超大作にも関わらず、日本の地上波で初めて放送されたのが1991年と、随分後年になってからであり、納谷氏自身も60代の御歳の為に老いてからのモーゼならまだしも、青年期の声は聞いていてかなり苦しい思いをしました(それでもトーンを意識的に高くした台詞の言い方は、節々にまだ若々しさの演技が感じられました)。
ただし「十戒」に関しては、地上波放送以前に国際線機内上映用として吹替え版が製作されていたらしく、こちらはヘストン=納谷悟郎、ブリンナー=小林修という鉄壁の布陣。地上波版がそれこそ1時間以上カットされていた事もあり、この幻のバージョンは是非とも発掘を望みたいところ。

特撮物の声の出演も多く、特にショッカーの首領に代表される仮面ライダー悪ボスの声は、伊上勝脚本の台詞のカッコ良さも重なり、また「ストロンガー」最終回ではその声の正体がとんでもないオチに繋がっていて、子供心にもこれはどこまでスタッフが伏線を張っていたのか全く判らず、正直度肝を抜かれました。

80年代後半から、納谷氏の声質が明らかに変化します。
「エアウルフ」のゲスト出演で聞いた納谷氏の声の衰えの衝撃は今でも忘れられません。
特番ルパンの銭形警部の声も、回を追う毎に急速に劣化して行きました。
それでも役どころを変えながら、納谷悟郎氏は洋劇やアニメの至る所で演技を続けられていました。
アメリカSFテレビドラマ「シークエスト」のゲスト出演で、ヘストンの声をあてられていた時は正直感動したものです。

今でも「宇宙戦艦ヤマト」の最終回、赤い地球を眺めながら沖田艦長が息を引き取るシーンが忘れられません。
シリーズの主人公はある意味沖田艦長だったのではないでしょうか?
ご冥福をお祈りします。

関連記事
スポンサーサイト

【2013/03/11 23:31】 | アニメ
【タグ】 納谷悟郎  宇宙戦艦ヤマト  ルパン三世  沖田艦長  銭形警部  チャールトン・ヘストン  
トラックバック(0) |
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック