アナログ人間の独り言~阪神タイガース・映画・サブカルチャー・旅行等々
宇宙刑事30周年だそうです。
MOXIXあまがさきで鑑賞しました。

う~ん、なんて評価して良いのか…。
ちょっと困りますね。
元のテレビシリーズがアレでしたから。

テレビシリーズが放送されたのは金曜の夜7時半から。
当時、大阪の朝日放送の金曜午後は、5時からサンライズのロボットアニメ、5時半からは戦隊シリーズ、6時から1時間のインターバルを置き、7時からドラえもん、そして7時半からメタルヒーロー、8時から新日プロレス、9時からハングマンシリーズ、そして10時から必殺シリーズという、今から考えるととんでもない金縛りアワーの連続で、テレビの前から動けない状態でした。
この宇宙刑事ギャバンはメタルヒーローの1作目にあたり、特撮ヒーロー物としては当時としても異例のゴールデン登場、製作者サイドの意気込みが伺えます。

円谷ヒーローがブラウン管から姿を消し、アニメがまだ非常に勢い付いていたこの時期、特撮番組といえば戦隊シリーズくらいしかなく、何の前触れも無く登場した新シリーズの番宣に強烈な東映ヒーロー物の臭いを感じながらも、まだ大学生になったばかりだった私は、過度の期待を持たずに第一話を観たものでした。

放送された第一話は、まあ予想通りというか、期待以上でも無く以下でもありませんでした。
ストーリーや構成はあって無い様な物でしたし、基本設定も別に目新しい事も無く、逆にアニメなら今時恥ずかしくて出来ないような内容だろうというレベルに感じたくらいで、淡い期待を抱いていた重厚な展開(大体東映特撮にそういうのを求める事自体が間違いだと判ってはいたのですが)は全く皆無でした。
ただ、予告編や子供向け雑誌等に掲載されていたスチールから予想された美術のレベルの高さは、しっかりと感じる事が出来ました。非常に制作費が掛かっているのは一目で判ったのです。
それはそれで嬉しかったのですが、肝心のミニチュア特撮は戦隊シリーズと同様、最初の数話を終えるとバンクフィルムの使い回しになってしまいました。
あと、ギャバンの父親役で映像に出て来た千葉真一の写真にはちょっと驚きました。シリーズが進むといずれゲスト出演するのだろうか…?
当時、JACの勢いは凄いものがありましたし、角川映画の勢いも借りて真田広之等のスターを輩出、東映の特撮ヒーローもそれに乗じて躍進していた時期でもあり、主役の大葉健二氏自身、戦隊物でレギュラーを務め続けて抜擢されたJACの若手スターでした。

そして話数が進むと、シリーズは私にとって意外な展開を見せ始めます。
ストーリーの見所の無さ、内容の空虚さは相変わらずだったのですが、光学合成を主体にした映像の巧妙さが際立って目立ち始めたのです。
これは非常に光学合成が派手な円谷特撮でも見られない展開でした。
JACのアクションと光学エフェクトが見事に融合し、ストーリーや設定など全く問題にせず、勢いだけで押しまくるそのスタイルは観ていて逆に清々しく感じるくらいで、型にはまった東映ヒーローのワンパターンもここでは生き生きとして見えました。
大葉氏の生身のスタントアクションも、30分の子供番組には勿体無い位の出来映えで、多分当時のテレビ番組でもトップレベルだったのではないでしょうか?
東映特撮ヒーローはその映像美の頂点へ近付きつつあったと言えるでしょう。

当時、友人の間でもこのシリーズに対する評価は両極端でした。
アニメの「大人の鑑賞に堪えうる作品」が多数製作される中、こんな内容の無い映像作品が認められて良いものかどうか?
逆に、そんなものは東映特撮に求める事自体理不尽であり、純粋に映像と勢いに任せた展開を楽しむべきであるという意見…。
私は内心、前者に賛同しながらもこの作品を無視する事は出来ませんでした。
何よりも他に特撮番組が殆ど無いという現実の中で、現在放送されている作品から少しでも良い点を見出さなければ、過去の作品の再放送しか観るものが無くなってしまうという状況がそうさせたのですが、このシリーズにはそれだけではない映像美の可能性を感じたのです。

渡辺宙明氏の音楽も素晴らしかったです。
サントラ盤のコメントに「少しだけどストリングスも編成出来た」とあったオーケストラサウンドは非常にノリが良く、作品の映像に実に良くマッチしていました。
きっと選曲も良かったのでしょう。普段は邪魔にしか感じない挿入歌さえ、作品の中で十分に効果を上げる使われ方をしていました。

暫くはメタルヒーローシリーズを観続ける事になるのですが、残念なのは宇宙刑事三部作以上の作品が出なかった事です。
今の仮面ライダーがどうなのかは知りませんが…。

今回の映画についても、ストーリーや内容に期待すべき点は無いと言って良いでしょう。
製作プロダクションが東映テレビなので、通常の劇場作品と比べても映像的には見劣りします。
前半のトレンディドラマのような展開もかったるいだけで、ストーリーの展開上必要だったとしても、ギャバン的には全く不必要な部分です。
この作品の見所は、大葉健二氏の60歳前とは思えないアクションと、テレビシリーズ同様のマクー空間突入後のシュールでアクティブな展開に尽きると思います。

公開直後は意外と客が入っているようですが、今日は私を入れて6~7人程度でした。
それも全員、私と同年代の男性。
ターゲットがこれだけはっきりしているなら、作り方をもうちょっと考えるべきかも知れませんね。
でも主役のバトンタッチをした訳だし、今後続編があっても大葉健二氏の出演は無いのかなあ?
大葉氏には、もっと渋い役どころを活かした映画に出てもらいたい気もしますし…。

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【2012/10/26 01:19】 | 映画
【タグ】 大葉健二  宇宙刑事  宇宙刑事ギャバン  ギャバン  
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2012/11/05(Mon) 10:24:00 |  まっとめBLOG速報