アナログ人間の独り言~阪神タイガース・映画・サブカルチャー・旅行等々
本日、HAT神戸109で鑑賞。

ある夜、突如各地に飛来した謎の環形状生物群。
それらは人間の頭部に取り付くとその脳を同化、完全に組織を置き換えて首から上は変幻自在の「パラサイト」となる。
彼らの目的は人間を捕食する事による人口の削減。
世界各地でパラサイトによる凄惨な殺人事件が多発する。
主人公の高校生・泉新一は寄生に失敗したパラサイトに右腕を奪われ、否応無しにその寄生獣「ミギー」との共存を強いられる事になる。
奇怪な惨殺事件の真相を知る新一と、人間のままの共生体である彼の存在に気付いたパラサイト達との戦いが始まった。

1988年に短期連載後、90年代に本格連載された岩明均原作の漫画「寄生獣」の映画化です。
ジェームズ・キャメロンの「ターミネーター2」にも大きな影響を与えたと評されるほどそのビジュアルインパクトは絶大で、早くから映像化が期待されていたものの米映画会社による映画化企画の頓挫等の為、実現に至るまで連載終了から約20年も掛かってしまいました。

さて鑑賞後の感想ですが、正直な話「可も不可も無し」と言ったところでしょうか。
長大な原作のストーリーと膨大な登場人物を上手くコンパクトにまとめ、劇映画としては非常に良く出来ています。
一方で原作以上のイマジネーションを感じる事が出来なかったのが残念なのですが、実はこの「可も不可も無し」というのは大変な事だと思います。
これだけ有名な原作を扱いながら、尚且つ初見の人の鑑賞にも堪え得る作品を創り上げる手腕はやはり大したもので、それだけでも十分賞賛に値すべき事でしょう。
多用されたVFXも今でこそ実現可能になったものが多く、映像化が遅過ぎたと思う反面、「デスノート」「GANTZ」といったコミックの映像化を経た現在だから成し得た企画だったとも感じます。
監督は山崎貴氏。
得意とするVFXを存分に駆使し、原作の世界観を十分に再現しています。
音楽は山崎作品の常連、佐藤直紀氏。
非常に重厚な音楽を聴かせてくれますが、残念なのはエンドタイトルに「BUMP OF CHICKEN」の主題歌が流れ、佐藤氏のテーマ曲が聞けなかった事。映画音楽たるもの「主題歌」というのはやはり邪道で、特にこの手の映画についてはキチンとテーマ曲を流して欲しいものです。

原作同様、映画も非常にグロテスクな描写が多く、スプラッター的要素はある程度覚悟して観る必要はあります。
特に原作にもあるとは言え学校での虐殺シーンはかなり強烈で、それだけに「悪の教典」以前に公開されていたら、さぞかしインパクト大だったろうと、少し残念でもありました。
原作が完結している為、来年公開予定の完結編は「進撃の巨人」のように余計な心配をせずに観れそうで、今後スケールアップして行くであろう新一対パラサイト、そして人類対パラサイトの戦いが楽しみです。

映画を観ていて「あれっ?」と思った事が幾つかありました。
エンドタイトルの出演者にあった「田島令子」の名前。
自分的には石立鉄男主演「パパと呼ばないで」のシリーズ初期ヒロインだったエレベーターガール「中島ユキ」役が印象的だった人ですが、世間的には「バイオニック・ジェミー」「ベルサイユのばら」「クイーン・エメラルダス」といった「強い女性」の吹替えでも有名な俳優・声優さんです。
最近は映画やドラマで見かける事が無かったのですが(ただ単に出演されている作品を観ていなかっただけですが)、今回パラサイト田宮良子の母親役で出演されていました。
ほんの一瞬で殺されてしまうのは残念な役でしたが…。

また、主人公が母親に憑依したパラサイトと決闘を行うシーン。
どう見ても「淀川の河川敷にしか見えないよなあ」と思っていると、実際淀川の阪急鉄橋下でロケ撮影されたとか。
それと、観た時は気が付かなかったのですが、北村一輝演ずる政治家が街頭演説しているシーンは、うちの近所である六甲アイランドの六甲ライナー・アイランドセンター駅周辺でロケされたそうです。
「GANTZ」の中央卸売市場といい、結構神戸も映画のロケにつかわれていますね。


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【2014/12/28 23:42】 | 映画
【タグ】 寄生獣  六甲アイランド  田島令子  
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今年も家族で神戸ルミナリエへ行きました。

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今年のイルミネーションはLEDを廃し、すべて白熱電球に戻して製作したとの事。
LEDは消費電力も低くシャープで綺麗な光が得られるのですが「冷たい」といった印象も多く、阪神大震災の慰霊の意もある為に今年20回目の開催にあたり旧来の電球へ回帰したそうです。
その為、今年のルミナリエの灯りは心なしか温かな感じがしました。

開催期間中最後の土曜という事もあり、今日は相当な混雑。
起点はJR元町駅になるのですが、駅から出るとルミナリエ観覧者はそのまま線路沿いに西へ(神戸駅方面)へ誘導されます。
そして相当歩かされた後に折り返して、同じ道を再び元町駅まで戻って来ます。
そこからは例年と同じく大丸方面へ向かい、大丸の手前で東へ誘導されそのまま三宮方面へ。大回りして大丸の東側へ出て来ます。

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大丸の夜景と周辺の電飾も素晴らしく、例年ルミナリエ会場の予告編的な風景が楽しめます。
駅から大体徒歩30分程度でしょうか?ルミナリエ会場はこの直ぐ先の通りを左折したところです。

実は去年、この界隈で妙な歌が聞こえて来て随分気になりました。
女性コーラスによる環境音楽の様な歌なのですが、妙に耳に付くそのフレーズに乗った歌詞がまた奇妙な内容で、一度聞くと忘れられなくなります。

みなさ~ん みなさ~ん
今混雑していますので
子供さんとしっかりと手を繋いで
走ったりせずに
ゆっくりと ゆっくりと
進んで下さい

これが今年も大丸に近付くと聞こえて来るではありませんか。
娘は何が受けたのか歌を聴くと大笑い。
「耳から離れへん」
確かにこの状況で聞かされると恐るべきサブリミナル効果を発揮し、歌が脳裏に焼き付いてしまう印象を受けます。
気になったので帰宅後ネットで調べてみると、どうやら兵庫県警が制作した歌だったようでホームページも存在しました。

ざっとうの詩~絆

大惨事となった明石歩道橋事故の教訓として、雑踏警備への理解と協力を求め、同時にストレスを緩和させる為に会場等で流す事を目的に制作された歌だそうです。
全国で初めての施策との事ですが、「来場者の心(頭)に残るBGM」という目的は十分に達成しており、もしこれが元町駅から延々と聴かされ続けていたら、ルミナリエの印象など吹き飛んでこの歌だけが記憶に残っていた事でしょう。
兵庫県警、恐るべし!

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会場までの待機時間の長さに比べ、通り抜けはあっと言う間。
公園の夜景も楽しみ、募金の意味も兼ねて例年通り鐘への投げ銭を子供たちにさせ、今日は帰る事に。
一昨年まであった「じゃがバター」の屋台、昨今のバター不足を反映してか今年も復活なりませんでした。
今日はここ最近では一番の冷え込みで会場自体も凄く寒く、何やら世相の厳しさも身に染みながら会場を後にしました。
明日は衆院選挙です。



【2014/12/13 23:10】 | 神戸
【タグ】 神戸ルミナリエ  ルミナリエ  ざっとうの詩~絆  元町  
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今月5日、お亡くなりになっていたそうです。

つい先日、今年の9月にお会いしたばかり。
ハルカスの「大ゴジラ特撮展」で握手をして頂き、サインまでもらいました。

くろのす 【川北紘一】大ゴジラ特撮展【大森一樹】

学生の頃、伊丹のイベントで初めて会った時のイメージそのままで、終始にこやかに話されていました。
72歳というのはあまりに若過ぎます。

円谷英二、有川貞昌、中野昭慶といった東宝歴代の特技監督に師事、主に合成技術で腕を磨いた川北氏が初めて手掛けた映画の特撮演出は、戦争映画の「大空のサムライ」。
その後、特技監督(4代目)の称号を得た「南十字星」、そして8.15シリーズ最終作の「零戦燃ゆ」。メカニック描写を得意とするその演出手腕は、以後東宝特撮の新時代を切り開いて行くことになります。
小松左京氏が製作指揮をとった「さよならジュピター」では、光と影の効いた素晴らしい宇宙特撮を見せてくれました。

大学生の時に、初日オールナイトのナビオ阪急で観た「さよならジュピター」。
川北監督の名前は既にウルトラシリーズ等のテレビシリーズで知ってはいましたが、この作品で私は初めてその名前を意識するようになります。
もともとは「スター・ウォーズ」の対抗企画として田中友幸プロデューサーが小松左京氏に協力を依頼した作品であり、このチャンスに小松氏がアメリカの「2001年宇宙の旅」や旧ソ連の「惑星ソラリス」に対抗出来る和製宇宙SF映画の決定版を目指して進めて来たプロジェクトでありました。
小松氏の大号令の下、日本の若手SF作家達が集結し、製作においても小松氏は自己資金を投入するという熱の入れ様。映画スタッフもこれまでの常識に囚われない登用が行われ、特に特撮に関してはミニチュア製作に学生を起用する等、かなり自己流を貫かれました。
肝心の特技監督についても小松氏は大いに拘りを見せ、これまで東宝の看板作品を手掛け続けて来た中野昭慶監督を敢えて避け、川北氏に任せる事にします。
結果的には「2001年~」の特撮には及ばなかったものの、見る者にその方向性の訴えは十分届くもので、これまでの日本映画には無いセンスの宇宙映像を見せてもらいました。
特に冒頭の火星極冠融解シーンやジュピターゴースト出現シーン等は日本映画ならではの名演出で、とても欧米の映画ではこうは行かなかったであろうという素晴らしい映像となっています(小松氏はラッシュ試写でジュピターゴーストを大絶賛されていたそうです)。
興行的には成功しませんでしたが、「さよならジュピター」は間違いなく日本特撮史において重要な役割を持つ作品だったと思います。

そして「アナザー・ウェイ」の海戦シーン、「ガンヘッド」で見せたメカ特撮の美、平成ゴジラでは中野昭慶氏の後を引き継ぐ形で「ゴジラ対ビオランテ」以降の特撮を担当。東宝特撮の第二黄金期を支えられました。

「大ゴジラ特撮展」だけではなく、最近テレビでのインタビュー等も観たばかり。
今年に入って体調を崩され入院されていたそうなのですが、全くそんな素振りを見せる事はありませんでした。
東宝の新作ゴジラ公開が決まったばかりなだけに、本当に残念です。
ご冥福をお祈りします。



【2014/12/11 23:44】 | 特撮
【タグ】 川北紘一  中野昭慶  円谷英二  特撮  東宝  ゴジラ  さよならジュピター  小松左京  
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東宝が、来る2016年「ゴジラ」の新作映画を製作・公開する事を発表しました。

遂にこの時がやって来ました。
別にゴジラが死ぬほど好きな訳ではありません。
むしろ平成ゴジラ時代は延々と続くシリーズに、いささかうんざりしていたくらいです。
ただ、特撮の総本山である東宝本家が、看板スター「ゴジラ」を復活させると言うのですから、これは期待するなと言う方が無理。
ここ最近の特撮研究所の独壇場に一矢報いて頂きたいところなのですが、前記事にもある通りスタッフの交流は日常茶飯事、これだけ大きなプロジェクトになると多分業界全体を巻き込んでの作業になるのでしょうね。

脚本は現在開発中で、詳しいスタッフも調整中との事。
ただ東宝はゴジラ復活の理由として、ハリウッド版の成功以外に現在公開中の実写版「寄生獣」の成功も上げており、その監督である山崎貴氏が今作の監督筆頭候補であるのは、まず間違い無いと思われます。
絶対に失敗の許されない看板スターの復活作だけに、ヒットメーカーの山崎監督は十分安定感がある上、何よりもVFX工房「白組」に所属する根っからの特撮マンで、「ALWAYS 三丁目の夕日」「永遠の0」といった視覚効果を駆使した大作を成功させて来た実績を持ちます。
更に「SPACE BATTLESHIP ヤマト」では人気SF作品のリメイクといった難しいテーマもこなし、新しいイメージのゴジラ創造には最も適した人物なのではないでしょうか(「ALWAYS 三丁目の夕日」の続編では実際にCGゴジラが登場していますし)?
ただそうなると、大規模なミニチュアセットを組んだ特撮は期待出来ないかも知れませんね。
まあ、樋口真嗣氏や三池崇史氏が監督しても状況は同じでしょうけど。

1984年、9年振りに復活した「ゴジラ」は田中友幸プロデューサーの思惑もあって、大人のゴジラ、怖いゴジラの復活を目指すものでした。
しかしあまりにも真面目に作り過ぎたのが祟ってか、内容にこれといった斬新性は無く、大ヒットはしたものの制作費に対する期待値に及ぶところまでは行かなかったようです。
続編を睨んだラストにしたものの、実際にシリーズ化に至る第二作が製作されたのはそれから5年も経過してからでした。

今回もシリーズ化を狙ってはいるのでしょうけど、観客を飽きさせない作品を作り続けて行くのは大変な事だと思います。
それだけに特撮だけではなく、ストーリー、音楽、出演者…今からどんな内容になるのか実に楽しみです。
人間側の妙なサイドストーリーの無い、直球勝負の怪獣映画をお願いしますね。



【2014/12/08 23:56】 | 映画
【タグ】 ゴジラ  
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アームストロング
こんにちは。アームストロングです。
お久しぶりです。

ゴジラが日本でリメイクされるのですか!
それは楽しみです!

Re: タイトルなし
aki
こんばんは、アームストロングさん。
コメント有難うございます。

自分的には田中文雄氏が84年の作品について言われている様に、「あのゴジラがやって来た!」ではなくて未知の大怪獣が初めて姿を現すという話にして欲しいですね。
もしVS物にするのなら、田中友幸プロデューサーも興味を示していたという「ゴジラ対ガメラ」を実現して欲しいものです。

また遊びに来て下さいね。

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知る人ぞ知る、東映特撮監督・矢島信男氏の自伝であります。

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出るか出るかと思って待ち望んでいた矢島監督のヒストリー本が、それも御大自らの著作にて出版となりました。
これまでベールに包まれて来た東映特撮の舞台裏、矢島氏の演出意図、そしてスタッフ達のエピソードが膨大な資料と画像と共に紹介されています。

常に日本特撮界の中心であり続けていた東宝(円谷)特撮に対し、徹底して本編の補完としての演出に拘って来た矢島演出による東映特撮
松竹から東映へと渡り歩き、映画界入り当初から特撮演出を志していた矢島氏の仕事は、大予算を前提としそれ自体が売りであり会社の看板であった円谷特撮とは対極にあるもので、徹底した効率化と費用対効果に対する妥協が根底にありました。
東宝撮影所で円谷英二の一番弟子でありながら松竹へ引き抜かれた川上景司に師事。当時の松竹特撮課は東宝から移籍したスタッフが多く、矢島氏の技術の源流がやはり東宝特撮だった事が判ります。
松竹時代は公職追放中の円谷英二との交流も多く、事特撮に関しては技術交流で会社の垣根など皆無であり、自由にノウハウが共有出来たという事ですが、それも各社の社風により技術を生かせる企画が有るか無いかで随分待遇も変わった事だと思います。
東映に移籍後はとにかく要求された映像を効率良く提供する事に徹し、東京・京都の二大撮影所を股にかけて膨大な数の作品を手掛けます。
そしてテレビ番組全盛時代の到来と特撮研究所の設立。
同時期に請け負った他社作品の仕事。特に円谷プロの仕事(「ミラーマン」「ジャンボーグA」「ウルトラマンタロウ」「ウルトラマンレオ」)においては同社へ与えた影響と同時に、大予算での仕事には随分と刺激を受けた様子。
やがて円谷プロ出身の佐川和夫氏を迎えて初期戦隊シリーズの特撮を担当する事と併せ、この他社での仕事は最新技術の特撮研究所への導入と人的コネクションの形成に大いに役立ったと思われ、以降の戦隊シリーズ等に成果が生かされて行きます。

矢島氏の転機となった作品は「宇宙からのメッセージ」だったとの事。
「スターウォーズ」公開を控えての即興企画であったこの作品は、東映らしからぬ特撮を看板にした超大作であり、同時期に公開された東宝の「惑星大戦争」よりも明らかに気合の入ったものでした。
以降も角川や松竹の大作を次々と手掛け、東映のみならず様々な撮影所での体験(ゴジラ演出の話まであったそうな)、その膨大な作品数と内容の多様さは、最早東宝特撮と相対するもう一つの日本特撮史と言えるでしょう。

矢島氏の設立した特撮研究所は、現在大泉の東映東京撮影所内に籍を置き、東映作品を中心に特撮映像を提供しています。
かつては円谷プロや東宝映像が大いに腕を振るい、高い技術を誇っていたこの分野。
今では東宝を含む各大手プロダクションが挙って特撮研究所へ仕事を委託、あるいはその若いスタッフ達が各社で仕事を請け負っています。
その理由は創立以来徹底されて来た効率化によるコストパフォーマンスの良さと、長い年月にわたって培われて来た高い技術にあるのでしょう。
それはコスト度外視で映像に拘り続け、遂には番組の自社製作を始めた円谷英二とは全くスタンスが異なる、矢島信男氏の特撮屋に徹したフィルモグラフィを見れば納得出来ます。

最後に、本著作において劇場作品「宇宙からのメッセージ」が大きく取り上げられていましたが、もう一つ矢島氏の作品歴や特撮研究所の歴史においてテレビシリーズ「大鉄人17」の存在も大きかった筈。
特撮番組不毛の時代に「巨大ロボット」物の決定版として製作されたこの作品は、特撮研究所にとっても常時赤字が計上されたであろう筈の迫真の映像が展開され、後のスーパー戦隊シリーズの基礎にもなった記念碑的作品であります。
残念ながら矢島氏によって「大鉄人17」について語られた部分は余りに少なく、これが残念と言えば残念です。
いつか関係諸氏によるメイキング本でも出れば嬉しいのですが。
また機会があればこのブログでも取り上げたいと思います。



【2014/12/07 13:10】 | 特撮
【タグ】 矢島信男  円谷英二  東映  東宝  松竹  円谷プロ  佐川和夫  特撮  特撮研究所  
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アームストロング
「宇宙からのメッセージ」は見たことはありません。しかし、登場する宇宙船や戦闘機の模型はすごく精密にできていてカッコイイです。

戦闘機で思い出したのですが
映画「風立ちぬ」は観られましたか?


Re: タイトルなし
aki
こんばんは、アームストロングさん。
コメント有難うございます。

宮崎駿の「風立ちぬ」は観ました。
宮崎氏の飛行機好きが非常によく伝わって来る映画でしたが、過去の作品に比べて派手な飛行シーンも無く、特にアニメとして作られなくても良かったのではと思ったりもしました(それでも大正時代の再現は凄かったです)。
来週、テレビ初放送ですね。
観直すとまた新しい発見がありそうです。

また遊びに来て下さい。

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東宝の三代目特技監督である「特撮王」中野昭慶氏のインタビュー本で、2007年に出版された単行本を再編集・文庫化したものです。
所謂「特撮」分野にとどまらず、東宝という映画会社と業界の歴史を知る上でも貴重な資料になっています。

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映画が娯楽の王様だった全盛期、特撮に全く興味が無い状態で東宝に入社。
助監督として多くの一般作品に携わった後、「妖星ゴラス」から円谷組に参加。
円谷英二監督の死去、二代目特技監督有川貞昌氏の国際放映への移籍、邦画界の斜陽とスタジオシステムの崩壊といった激動の中、特技課→映像事業部→東宝映像→東宝映像美術と変遷を繰り返す東宝特撮の母体の中で、成り行きで入り込んでしまった日本特撮界の王道を歩み続き手来た中野氏の作品歴と、東宝の歴史が時系列で語られています。

特撮って何?」状態での入社から円谷組で頭角を現し、第二の東宝特撮黄金期である「平成ゴジラシリーズ」に繋がるまで業界をリードし続けた中野氏の経歴は豪胆そのもの。
正直、円谷氏亡き後の東宝特撮を引き継がざるを得なかった中、御本人がどう思っているかは別として傍目に見るとこれは不運としか思えず、円谷信者が特撮ファンの大半を占める中、その初期の作品に対する評価は当時かなり辛辣なものがありました。
事実、円谷時代に比べて製作予算が極端に減ったであろう事は出来上がった画を観ても明確で、作品全体の出来はさておき特撮の美術一つにしても作り込みが明らかに甘く、ただ単に建物を並べただけの状態で都市破壊も殆ど無し。
対象年齢も子供を主にしている為、本編の演出も共々「子供だまし」的な展開が多く、これが尚更特撮ファンの反感を招いた様子で、現場も決して先が明るい状態で作り続けていた訳では無かったと思います。

私が初めて劇場で観たゴジラ映画は「ゴジラ対ヘドラ」。
現在では社会派ゴジラ映画などと再評価を受けていますが、当時「東宝チャンピオンまつり」の1番組として公開されたこの作品は、子供心にもテレビで観たゴジラに比べて作品スケールが小さく特撮にもかなり不満が残るもので、とにかく田中友幸プロデューサーの「作り続けなければいけない」の一念だけで出来上がったような作品でした。
翌々年公開された「ゴジラ対メガロ」。
シリーズ最悪とも言われるこの作品において、中野氏は「特撮は爆発だ」と呼ばれる演出手法の片鱗を見せ始めています。
冒頭、アスカ島での核実験。その爆発の凄さは小学生だった私も「やり過ぎ」と思ったくらい迫力のあるものでした。

その直後の作品である「人間革命」から「日本沈没」が、やはり中野氏にとって大きな転機となった様で、中でも「日本沈没」は久々に東宝特撮の真骨頂を見せ付けた作品となりました。
特撮の関連批評では後々までその評価は低かったのですが、本編の森谷司郎監督の演出、橋本忍の脚本、作品の完成度は非常に高いと私は思っており、確かに特撮パートでは東宝特撮衰退時期の悪い部分が垣間見えるものの、これまでになかったリアルな破壊美は十分に魅力的でした。

流石にこれだけの大ヒットを飛ばすとプロデューサーの発言権が大きくなる様で、翌年の「ゴジラ対メカゴジラ」は実に爽快な特撮大作としてゴジラ復活を果たしています。
対峙するゴジラ対ゴジラという異様なビジュアル、そして二匹のゴジラを飲み込む勢いで爆発するコンビナートの炎。
「爆発」の要素は中野特撮の中で次第に大きくなり、「ノストラダムスの大予言」「東京湾炎上」と乗りに乗って行きます。
国際放映のテレビシリーズ「西遊記」でも火焔山というお誂え向きのエピソードを担当、テレビ画面でもその爆発効果の豪華さは健在でした。

大映の「首都消失」、東映の「二百三高地」「大日本帝国」「日本海大海戦 海ゆかば」の舛田利雄戦争三部作以外は目立った他社作品に参加せず、専ら東宝の特撮作品だけを作り続けて来た中野氏。
低予算・一般映画の補完といった体験を経ながらも、東宝の看板としての特撮を守り続けて来た中野氏の来歴は、円谷時代から続く東宝特撮の歴史そのものであり、川北紘一特技監督以降に繋がる日本特撮界の堂々たる正史でもあります。
残念なのは現在、この特撮を看板とした東宝作品が絶えて久しい事。
東宝特撮=ミニチュアワークであった事を考えると中々大規模な復活は難しいのかも知れませんが、また近い内に新作が観れる事を期待しています。



【2014/12/06 23:28】 | 特撮
【タグ】 中野昭慶  東宝  特撮  特技監督  円谷英二  東宝特撮  川北紘一  ゴジラ  
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ニュースを見て驚きました。
先日の高倉健氏に続く訃報には、本当に言葉も見つかりません。
事実上の引退状態だったとは言え、つい最近までCMでバリバリ出演されており、相変わらず「軽トラ野郎だ!」などとコミカルな台詞を放ち、ドラマでも「ハゲタカ」等で重厚な役柄を演じられていました。
最近はどういう訳かアニメ声優としても活動の幅を拡げられ、ジブリを中心に多くの作品に出演、これからの活躍を期待していました。
とにかく残念でなりません。
ご冥福をお祈りします。



【2014/12/01 23:32】 | 映画
【タグ】 菅原文太  高倉健  
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